『お茶は水が詮』ということわざさえあるように たとえどんな高級なお茶であっても、水がまず くてはせっかくの風味も台無しです。 新茶においてはなおさらのことですが、お茶と お水の切っても切れない関係について書いて みました。 |
水の話 |
新茶をはじめ、お茶全般にとって、水はなくてはならない存在です が同時にまた水は、お茶にとって最大の敵、たとえいいお茶であ っても水がまずくては元も子もなくなってしまうからです。 |
おいしい水って どんな水? |
では、おいしい水というのはどんな水かといえば、ミネラルを適 度に含んだ“軟水”ということになります。この条件を満たす水が おいしい水で、お茶を入れるのには最適であり、日本のほとんど の水はそれに適しているのです。 逆に、日本の適度な軟水にめぐまれていたからこそ、とても微 妙な味と香りのお茶、すなわち緑茶という飲み物が生まれ普及 したといっても過言ではないくらいです。 以上のような条件を備えたものでも、、混じり物があって臭いが ついていたりすると、おいしくなくなってしまいます。 日本の水は元々おいしいのですが、水源の汚れや消毒のため に臭いがついて、せっかくの水の味が損なわれているのです。と いうことは、その臭いさえ取り除けば、充分においしい水を手にす ることができるということになります。 |
水道の水でもこうすれば・・ |
この水道水をまずくしている元凶が、消毒に使われている塩 素で、これがいわゆるカルキ臭の元になっているのはご存知の 通りです。 その臭いをとる方法はいくつかありますが、一番手っ取り早い のが、汲み置き。一晩置けば、翌朝にはカルキ臭はほとんどな くなっているはずです。また、透明なガラス容器にでも水をいれ 直射日光に30分ほどあてれば、紫外線が塩素を分解し、カルキ 臭が消えるといわれます。 さらにまた、水を沸騰させることも手軽な方法です。沸騰したら すぐに火を止めないで、やかんのふたを取って、弱火で2〜3分 間沸騰させます。こうすると、塩素だけでなくトリハロメタン(発が ん性物質)もなくなるといわれています。 いずれにせよ、新茶をよりおいしく味わうには、まずおいしい 水を確保することが先決。いろいろ工夫をこらして、旬ならでは の清新な香りと味をお楽しみください。 |